傷害保険の利用法
2006年03月29日
傷害保険は、簡単にいうと「ケガ」を対象とした、死亡・後遺障害・入院・通院等を保障する商品です。ケガの概念は、「急激かつ偶然かつ外来」による負傷です。
生保商品と傷害保険の比較
ところで、生命保険にも、災害割増特約や傷害特約といった、「ケガ」を対象とする死亡・後遺障害を保障する特約があります。
保険料は年齢によって違わず(違っている保険会社もあるようです)、男女で差をつけるのが一般的なようです。
みなさんの生命保険証券をご覧いただくと、多分、災害割増特約・傷害特約が付加されているのではないかと思われます。
災害割増特約と傷害特約の差異は、災害割増特約が死亡と高度障害を保障するもので、傷害特約はそれにプラスして、傷害における後遺障害について、その程度に応じて傷害給付金として支払います。
私が前会社で勤めだした頃、なんとなくですが、災害保障は安いので、目一杯付加したところから設計しましょう、と教わった記憶があり、私も安いので、それが親切だと信じて止みませんでした。
通常は災害保障は普通死亡の同額を付加できます。
すなわち災害時になると、普通死亡の倍額保障というわけです。
災害と疾病の保障について
ところがある時点から、その考えが変化しました。
というのも、保険料が安いということは、それだけ確率が低いということであり、低い確率よりも、もっと重点的にカバーしなくてはいけない部分があるなと考えたことです。
社歴を重ねるうちに、当然に保険支払の体験が増えていくんですが、災害時の支払は、やはり少ないんですね。
ガンを始めとした、病気の方が圧倒的に多かったのですね。そういうケースに遭遇し、経験を重ねるうちに、そこで考えたんです。
保険はなんといっても、いざという時の安心を確保できるものでなければいけないと・・・。
後遺障害での考察
また、死亡時だけでは無くて、後遺傷害という事態を考えてみますと、生保商品よりも損保商品の方が、担保範囲が広く、かつその程度を計る障害等級がきめ細かいんですね。
それを知り、思わず愕然としました。知らないことは罪だと・・・。
ということはですよ、災害部分は生保で付加するよりも、損保で準備した方が合理的だといいうことになりますよね。
損保の傷害保険は、職業によって1~3級までのランクがあり、職業で保険料率が決まってくる仕組みなのですが、一般的な1級の方だと、生保の災害割増特約や傷害特約と、大差なく保険料が組めるんですね。
最近の自分のアドバイス内容
生保はフルタイムで全てのリスクカバーに特化させ、災害時のものは、損保の傷害保険を活用した方が有効だということになります。
私も今では、そのようなアドバイスをさせていただきます。
ぜひ一度保険の証券を全て並べてご確認ください。
2006年03月29日
カテゴリー:損害保険コラム
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