後期高齢者医療制度が平成20年4月よりスタート
2008年3月18日
平成20年4月から、後期高齢者医療制度が創設され、いよいよスタートします。
後期高齢者医療制度の創設の背景とポイントを記述していきます。
徐々に進めてきた医療保険制度改革
政府は、医療保険制度の将来にわたる持続的なかつ安定的な運営を確保するため、制度自体の見直しを進めてきました。
その医療保険制度改革は、平成18年10月から順次施行され、これまでも高額療養費の自己負担額の変更や標準報酬月額の上限額および下限額が変更されました。
そして今回は後期高齢者医療制度がいよいよ動き出します。
後期高齢者医療制度とは
75歳以上の方を後期高齢者と呼ぶようですが、75歳以上の方または65~74歳の方で一定の障害の状態にあって広域連合の認定を受けた方は、後期高齢者医療制度に加入することとなります。
後期高齢者医療制度が創設されることとなった理由は、75歳以上の後期高齢者の医療費は、ますます増大することが見込まれるためです。
現役世代と高齢者の負担を明確にし、世代間で負担能力に応じて公平に負担するために、国民全体で支える仕組みを創設しなければならなかったからですね。
高齢者の医療費の上昇が止まることなくアップしている状況の下で、これまでの「老人保健法」が、「高齢者の医療の確保に関する法律」に改められ、平成20年4月1日に施行されます。
原則として75歳以上の方については、新たに都道府県ごとに設置される広域連合が運営する後期高齢者医療制度に加入することになります。
これまでは、加入する医療保険制度によって、保険料を負担する人、負担しない人がおり、また市区町村によって保険料額に高低がありました。
今回の後期高齢者医療制度では、高齢者の方々の間で負担を公平にするという考え方によって、後期高齢者の方々全員に、負担能力に応じて、保険料を負担してもらうこととなっています。
65歳以上75歳未満の方(前期高齢者)については、これまでの医療保険制度に加入することとなるので変更はありませんが、65歳以上75歳未満の方(前期高齢者)で一定の障害の状態にあることにつき広域連合の認定を受けた方は、後期高齢者医療制度に加入することとなっているので制度の移行前後は注意しておきたいところです。
後期医療保険制度の保険料の個人負担は重荷
医療機関の窓口での負担は、現行の制度と同様、かかった費用の1割(現役並み所得者は3割)となっています。
財源の構成を細かくみていきますと、公費5割(国4:県1:市町村1)、国保、社保等の保険者からの支援金4割(0歳~74歳の全加入者数に応じて拠出)・保険料1割(対象者から徴収)となっています。
保険料は広域連合ごとに決定されることになっていますが、厚生労働省の試算では2008年度の制度発足時には月額6,200円程度(全国平均)の見通しもあったようです。
社会保険に加入していた配偶者や子供の扶養家族となっているため保険料を払ってこなかった人は、激変緩和措置として2年間は軽減されるのがせめてもの救いですが、今後を予想しますと、正直なところ負担は重いと想像されるでしょう。
75歳以上の後期高齢者の数は、約1,300万人といわれており、今回の変更には、戸惑っている人も多いはずです。
しかも年金問題で揺れている中、ほとんどの人は年金から保険料を徴収されることになるわけです。
介護保険料も年金から天引き徴収されていることもあり、これ以上少ない年金から天引きされると生活できなくなるという声も当然上がっています。
改正施行まであと少しですが、問題・課題がたくさんあることは間違いないでしょう。
今後、後期高齢者医療制度を維持し続けていくためにどうあるべきかについては、動き出してから、いろいろ議論も必要だと考えます。
後期高齢者医療制度は、思った以上に複雑なので、私たちはまず制度の基本的な考え方や仕組みについては、ぜひとも押さえておきたいところです。
当サイトにおいても、もっと具体的な事例を拾うことができたら、取り上げて問題提起していきたいと思います。
しかし高齢者の呼称も、前期高齢者やら好機高齢者やらで、どんなものなんでしょうね・・
