5. 生命保険の種類とは?
2006年03月28日
主な保険種類
必要な金額がわかれば自動的に保険料が決まるので、あとは保険料との相談ということになりますが、この保険料は、保険のタイプによって異なります。
この保険のタイプをいろいろと目にしたときから
「保険は何かあったときに生活を維持するためのコスト」という保険の原則を忘れてしまう可能性がでてきます。
加入するなら掛け捨て型が基本でしたが、この掛け捨て型を「もったいない」と思ってしまうときがあります。
確かに、死亡保障の保険料だけで一生涯で数百万単位の保険料を払う場合もあるのですから、その金額があれば貯金もできる、年金もできる、と思うと目移りしてしまうのも確かでしょう。
ですから、現実的には、どんな商品があるのを知ってから、原則に立ち返る、というパターンで保険を検討するのがよいでしょう。
しかし、検討するにしても、今度は保険の種類が多すぎて混乱してしまうのもまた事実です。
ここでも「シンプルに考える」ことが重要です。
死亡保障のための保険には大きく分けて「定期保険」、
そして死亡保障もありながら、貯蓄性の高い「終身保険」、と「養老保険」があります。
終身、養老はどちらかというと、貯蓄の意味合いが強くなりますが(特に、死亡保障として養老保険が候補に上がることは少ないとは思います)、主な保険としてこの3つを知っておくと頭のなかを整理しやすいでしょう。
ここでは「定期保険」「終身保険」「養老保険」の3つの保険の大きな違いを把握してください。
定期保険について
「定期保険」は、一定期間に死亡した場合に保険金が支払われる保険で、保険料は掛け捨てです。
貯蓄性はまったくありませんので、保険期間が終了しても保険料は返ってきません。
途中で解約した場合に解約返戻金が戻ってくる可能性もありますが、あってもわずかな金額です。
基本の掛け捨て型から検討した場合、最初の候補はこの「定期保険」となるわけです。
終身保険について
「終身保険」は、死亡保障が死亡するまで続く保険で、保険料を支払う期間が60歳までなどと決まっているタイプと、一生払い続けるタイプがあります。
また、一定の貯蓄機能もあり、解約した場合は解約返戻金として払った保険料の何割かが戻ってきます(ある期間を超えると、払った保険料より多くなります)。
養老保険について
「養老保険」も「定期保険」と同じく、一定期間に死亡した場合にのみ保険金が支払われますが、一定期間が終了した場合に保険金と同等額の満期保険金が支払われます。
貯蓄性が高いため、ほかの2つの商品よりは保険料が高くなってしまいます。
代表的な保険料の比較
定期 | 終身 | 養老 | |
保障期間 | 一定期間 | 死亡するまで | 一定期間 |
保険料 | 掛け捨て | 貯蓄性あり | 貯蓄一番高い |
保障額が同じ場合の保険料 | 安い | 高い | 高い |
セット商品と単品商品
最近まで、生命保険ではこういった保険は単独商品として売られておらず、定期付終身保険、定期付養老保険といったように主な保険がセットになっているのに加え、医療保険や、傷害・災害保険のような保障なども特約として付加されて販売されるのが一般的でした。
もちろん特約を付加するかどうかは加入する人が決めるのですが、いろいろな保険を検討して複数の保険に入るより手間がかからないこともあり、1つの保険としてセットで加入するケースが多かったといえます。
しかし、現在では外資系の生命保険会社を中心に単独商品としても数多く販売されています。
セット販売はせず、無数のタイプの保険を自分で組み合わせることができるという保険会社もあります。
いろいろな保険を検討するのは確かに面倒ですが、生命保険を選ぶときには、原則としてこうした「単品」で選ぶのがよいでしょう。
どの保険にいくら保険料を払っているのかがひと目でわかりますし、自分に不必要な保障をつけずに済みます。
やはり自分に最適な保険に安く入るためには手間を惜しまないことが基本です。
セットや特約が必要ないというわけではなく、まずはシンプルに考えてみてそこからいろいろなものを足したり、状況によっては保険のタイプを変えたりすればよいのです。