保険設計の実際は・・・
2006年03月27日
オーダーメードとは名ばかり
生命保険も損害保険も、ともにオーダーメード商品であり、消費者の生活環境や考え方を反映してこそ意味のある設計となります。
しかし販売現場で行われているのは、本当にユーザーのことを考えている設計なのかなということが、しばしばありました。
保険の設計画面というと、かなりの情報量が要求されます。
それを本気でこなそうとしますと、かなりの時間を要することになります。
しかし、限られた時間の中というと聞こえは良いですが、少ない労働時間の中、プラン設計をこなしていくと、どうしても無理があり、数をこなすために、実際には決まったプランをどんどんと打ち込んでいくことになります。
それが皆さまのよく拝見する設計書であり提案書と呼ばれるものです。
試しにセールスの方に聞いてみてください。
死亡保障であるとか医療保障であるとかどんな部分でも結構なので、
「なぜこの部分はこの額なのですか」と・・・・
そこで明確な回答が返ってくるセールスマンは、ユーザーのことを懸命に考えて下さるセールスマンだと考えられます。
最初のプランはたたき台
しかしセールスマンも数をこなさなければいけないので、ある程度機械的になるのはやむを得ないところもあります。
そこでユーザーの皆様は、最初のプランはあくまでもたたき台であるという認識を持つことが大切かと思います。
そのたたき台をベースにお互いの考えをすりあわせていくことをおすすめします。
この部分は必要であるとか、この部分は削っても良いとか、ベースプランをもとに考えていくことが肝要です。
注意点は予算に拘束されず、自分にとって本当に必要なものをまず考えてみることです。
最後はどうしても予算との問題になりますので、最初は自由な発想で臨んでみましょう。
大切なのは自分に合っているかどうか
金融商品で大切なのは、それが自分にとってあるいは家族にとって、ぴったりと考えに合っているかどうかと思います。
私は生命保険会社の営業所長時代に数多くの苦情を体験させていただきました。
今になると大変懐かしい思い出です。
そこで問題になっているのは、大部分はご自分の認識と商品がずれているということです。
これはお互いさまとも考えられますが、加入時に検討もせず、安易に決めてしまうことが、大きな原因です。
そこが大きなひび割れの始まりです。
苦情をこなしていて、つくづく感じたことがあります。
盲目の信頼はヒビが入ってしまうと取り返しのつかない大きな傷になるということです。
皆様は大丈夫でしょうか?
大切なおカネは、黙っていても毎月落とされていきます・・